そのとき、携帯が鳴った。
ヤマタロからの着信だ。
私が電話にでると、ヤマタロの明るい声が聞こえてきた。
「深月? 今、隣にいるんだけど、ちょっと顔出せない?」
隣っていうのは、もちろん陽人の家。
どうやら想像した通り、落ち込んでいる陽人をヤマタロがフォローしているらしい。
「でも……私、パジャマだし、すっぴんだし」
「誰もそんなの気にしないって」
……ムカツク。
いくら陽人やヤマタロとはいえ、パジャマ姿やすっぴんを見られるのには抵抗がある。
それが乙女心って言うものだ。
「いいから顔出してよ。陽人が落ち込んじゃってて、俺だけじゃどうにもならないんだって」
なんで私が陽人を慰めないといけないんだろう?
凹んでるのは私の方だって言うの!
でも、陽人のことが気になるのは確かだ。
仕方ないなぁ……。
「じゃあ、少しだけね」
「助かるよ」
……ヤレヤレ。
私は鏡をチラッと見て、手ぐしでささっと髪を整えた。
鏡に映った自分の色気ない姿に少し悩んだけど、やっぱり今から着替えるのは面倒くさい。
「……まぁいいか、あいつらだけだし」
そうつぶやいて、パジャマの上にカーディガンをはおった。
乙女心はどこに行ったの? ……なんて独り言を言いながら。
ヤマタロからの着信だ。
私が電話にでると、ヤマタロの明るい声が聞こえてきた。
「深月? 今、隣にいるんだけど、ちょっと顔出せない?」
隣っていうのは、もちろん陽人の家。
どうやら想像した通り、落ち込んでいる陽人をヤマタロがフォローしているらしい。
「でも……私、パジャマだし、すっぴんだし」
「誰もそんなの気にしないって」
……ムカツク。
いくら陽人やヤマタロとはいえ、パジャマ姿やすっぴんを見られるのには抵抗がある。
それが乙女心って言うものだ。
「いいから顔出してよ。陽人が落ち込んじゃってて、俺だけじゃどうにもならないんだって」
なんで私が陽人を慰めないといけないんだろう?
凹んでるのは私の方だって言うの!
でも、陽人のことが気になるのは確かだ。
仕方ないなぁ……。
「じゃあ、少しだけね」
「助かるよ」
……ヤレヤレ。
私は鏡をチラッと見て、手ぐしでささっと髪を整えた。
鏡に映った自分の色気ない姿に少し悩んだけど、やっぱり今から着替えるのは面倒くさい。
「……まぁいいか、あいつらだけだし」
そうつぶやいて、パジャマの上にカーディガンをはおった。
乙女心はどこに行ったの? ……なんて独り言を言いながら。