「きゃっ!」



ワザといきなりアクセルを一瞬だけ踏みこんだ。


「もうっ!」


「出発~っ」


花束に顔をうずめる姿をしたり顔で横目に見ながら、ぼくはゆっくりと車を発進させた――。