「くっついて良いの…?」



「あぁ」



「ギューッて、して良いの…?」



「当たり前だろ」



堪能するかのように、抱き着いた。

鼻を掠めるのは好きな香り。



「もう…出来ないと思った…」



「ごめんな」



良いんだ。

追い掛けて来てくれた。

それだけで良い。



「じゃあな、柊」



「え゛ー!!」



歩斗がドアを閉めた。

「どうしようか」と言いながら、私を抱き締めたまま、ベッドへ行く。

足がもつれて居ると、マットに倒される。



「ひま…」



「…あ、んっ…早いよ……」



服の中に手をすぐ入れて来る。

私の体に触れる歩斗の手は、温かかった。