「あれ……?」


玄関の扉に背をあずけ、私は頭の上に大きなハテナマークを浮かべる。


「何で……」


さっき私、先生に言えなかった。

“大嫌い”だと、言えなかった。


何で……?


「何で……?」


考えても考えても、

その答えは、でなかった。