自宅であるアパートの、ゴミ捨て場。

ゴミ出しは月水金。

朝まで待てずにいくつか置き去られた袋の中に、あるはずのないものを見つけた。

あたしは思わず、ヒッと短く悲鳴を上げる。

この時時刻は午前2時過ぎ。

他に誰も人はいないし、夏の蒸し暑い空気だけがその声に反応する。

急に心臓がバクバクと跳ね上がった。

足がすくんだ。

視線の先にあるのは、ゴミ袋越しに見える――


人の、脚。