「だから…」


斉藤さんはそう言って私に抱きつくような形で私の持っている木刀を
一緒に握ってきた。



「親指は…ここ、左手はこうだ。」



んー…難しいな

剣を持つと言うことは思ったよりも大変そうだ。




「よし、これで持ち方は大丈夫だ。」



やっと持ち方ができた時…


「おーい斉藤―夕餉だぞー!!
まだ稽古場にいるのか………!?」


夕餉を知らせるために原田さんが稽古場に入ってきた。


もちろん今の私と斉藤さんの体勢はさっきのままなワケで…



「おっまえら……。」