「美雨?仕事に行って来るから……。朝と昼とテーブルに置いてるから食べてな」



美雨が眠る寝室に向かい、ドアの外から美雨に声をかけた。


当然、美雨から返事はないけど、朝は必ず美雨に声をかけて仕事に行っていた。



「行ってきます……」



もう1度、玄関から寝室に向かってそう言うのも毎日の日課になっていた。


それから俺は仕事に向かうため玄関の鍵を閉めて、アパートを後にした。