「ケイちゃん、何にする?」
「あっ、じゃあキャラメルのシングルで」
「ん?ダブルじゃないの?」
胃が痛くてダブルなんて無理!
そんな風に言えたらどれだけラクなんだろう。
「あはっ、やっぱりシュウさんと同じにしようかなって」
「そう?じゃあ」
シュウさんは店員さんにアイスを注文していて。
それがすごく慣れている事に、また胃が軋む。
幸せなのに。
シュウさんの優しさがすごく嬉しいのに。
どうして時々、こんなに苦しいんだろう?
キリキリと痛み出した胃をシュウさんにばれないように服の上から擦る事しか今の私には出来なかった。