足りなくなった飲み物を頼んだり、テーブルのお皿を隅に置いたり。


さすがに男性にしてもらうのも悪いと思い、彼の手が伸びる前にお皿を隅に置いてみた。



少しだけ驚いたように見開らかれた目。


そしてフッと浮かんだ笑顔。


少しだけ目元にできた笑いジワ。



それは……



完全に私の心臓を射抜いた一瞬。



あっ、この人の笑顔が好き。


あっ、こんな表情を見せるのもいいな。


この人の事、もう少し知りたい。



彼の事が気になりだして……



だから、口下手なのに頑張ってみようかなぁって。



こんな風に思ったのは初めて。