ファミレスを出た時、外は冷蔵庫のように寒くて、肌を切るような冷たい風が音をたてながら吹いていた。
「今日はホントに、ありがとう」
俺は改めて裕介と優香にお礼を言った。
「改まって何よ~。気にしないで?私たちも楽しかったし」
優香はそう言って、俺の肩をバシバシ叩いた。
い、痛い……。
優香は細いくせに、昔から力だけは強いんだよな。
「なぁ、雅斗?もしさぁ、俺達の都合が合えば、今日みたいな食事会を定期的にしないか?」
「あぁ!それいいねぇ!」
「おぉ!それいい!やろうやろう!」
裕介の言葉に俺と優香は賛成した。
「あっ!そうだ。優香、美雨の服とか下着、いくらだった?あと材料代も……」
「いらない。裕介とも話したんだけど、服も下着も美雨ちゃんに私たちからプレゼントしようって。材料代も今日はいい。次からはキチンと割り勘ってことで。ね?」
優香はそう言って、裕介に話を振った。
「あぁ。だから金はいいから……」
「ありがとう。ホントにありがとう」
俺は、いい親友を持って幸せだな。
この2人がいなかったら、俺はどうしていただろう……。
そんなことを考えながら、俺は裕介と優香に別れを告げ、アパートに戻った。