「魁は少しだまってて」


三条くんは間に入ってきた夢水くんに言う。


「なるちゃんが敬語やめて名前で呼ぶからケンカはやめてって言ってたよ♪」


「へっ??」


私、そんなこと言ってない!!


「夢水くん!?」


「夢水くんじゃないでしょ?自分で言ったんだから名前で呼ばなきゃ」


うぅ…。


言ってないのに…。


「か…魁…くん?」


「何?」


嬉しそうに振り向く魁くん。


しょうがない、頑張って名前で呼ぶことにしよう…。


それに、初めての友達だもん。

「なんでもない…です」


敬語もなるべくなくそう。


「ほら、名前で呼んでくれるみたいだから、ケンカやめようぜ?」


魁くんは友達想いだ…。