生きるのがちょっとだけ楽しくなった。

学校もあまりつまらなくなくなった。
授業とか、トモダチとか、そういうのが気にならないくらいソータとメールするのが楽しかった。


『今、仕事中?
昨日はありがとー。楽しかったよ。』


体育の授業をサボって保健室のベッドの中でケータイをいじった。
体育はダルい。

バスケとか、バレーとか、チーム戦になるともっとダルい。


つまんない。
みんなが気をつかってるのがわかるし。
何より、あたしなんかいなくても世界は回るって痛感してしまうから。


『今は休憩中。
俺も楽しかったよ。またどっか行こう。
リツカは授業中?』


『授業中だけどサボりー。笑
体育キライ。』


怒られるかな?ちょっとドキドキした。


『俺も体育キライだった。
でもちゃんと授業は出ろよ。』


そのメールに嫌悪感とか、苛立ちは無くて、なんとなく心地よかった。


『ソータがまたどっか連れてってくれたら元気でる。
そしたら体育も頑張る。』


ちょっと乙女くさいかな?
ウザい?調子乗りすぎ?キモい?重い?

ちょっと怖かったけど送信ボタンを押す。

返信メールを開く時、すごくドキドキした。


『わかった。リツカの行きたいとこ行こう。
そしたら俺も元気になるから。』


たった二行のメール。


でもあたしはすごくすごく嬉しかった。