ケータイ小説 野いちご

Silver Forest

☆-short rest-



……どうしてなんだろう。
いつ頃からだったろう。

私、神経が高ぶると、必ずカミナリを呼んでしまうのよね。

全く、雨女、っていうのはよく聞くけど、カミナリ女なんて。

おかげで、入学式・卒業式・体育祭・文化祭・合唱コンクール、etc……気合いを入れて頑張った催しものの全てに、カミナリがついて回った。

でも、私もだんだん感情をコントロールすることを覚えて、最近ではずっと、家にカミナリが落ちるほどのことはなかったのに。





「一人暮らしなんて絶対許しません! 半年もたたないうちに泣きついてくるハメになるに決まってるわ!」

「やってみなくちゃわからないじゃないの!」

「いいえわかります! 何かあったら結局親が責任取ることになるんだから、そんな勝手なことさせられますか!」

「……勝手? 勝手なのはどっちよ!……私は邪魔者でしょ! 邪魔者のほうから消えてあげるって言ってんのよ、素直に喜んだらどうなの? 私さえいなくなれば、あの男と好きなだけ会えるじゃない!」

「……何言ってるの? お前は何にもわかってないのよ!」

「ええ、わかってないわよ! わかりたくもないわ! 母さんのバカッッ!!」





……これは……家にカミナリが落ちる前に、母さんとしてたケンカ。

母さんとケンカなんて……両親が離婚して以来、初めてだった。



……母さん、二人っきりになったとき、私は心に誓ったの。
ずっと、母さんを守っていこうって……。

なのに母さんには、私なんて別に必要なかったんだね。



……母さんが会ってるあの男に妻子がいる。

そのことよりも、そんな男に支えてもらわなければならないほど、私が側にいることは母さんにとって、何の役にも立っていない……

それがショックだった。



……もういいよ。

だから私、消えてなくなってあげるよ。

だって誰も困らないもの。

私がこの世界からいなくなったって、誰も……。







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