藍田 章吾くん。

クラスの人気者で、周りの空気を読むのが上手でみんなを楽しませることが上手で

いつも、みんなの中心で笑っている人。

みんなのあこがれの存在。

彼にあこがれているのは、私も同じだった。

純粋なあこがれ。

私と彼は正反対だから・・・。

友達をつくることもできず、誰かに話しかけることもできず

ずっと一人でいる私と、たくさんの友達に囲まれている彼。

私も彼みたいになりたかった。

あんな風に、誰かを笑顔にできる存在になりたかった。

影からいつも、楽しそうに笑い合うみんなを見て、

いいな、と思いつつも一歩踏み出す勇気もなく、そんな自分が嫌だった。