「こんなところでどうしたの?」


「ちょっと色々考え事してたんだ」


「そっか」





昨日のこともあり、少し気恥ずかしかったが、平然とした素振りを見せる。





「紗雪ちゃんはどうしてここに?」





「あ…私は…」





先ほどまでのことを思い出し言葉を詰まらせた。


そして一瞬だけ表情を曇らせた。





そんな私を那津くんが見逃すはずもなく、ジリジリと問い詰められた。





「俺に隠し事はなしだよ?」





那津くんは私に優しく笑いかけてくれた。





そんな笑った顔を見ると、胸がホッとして落ち着くのを自分でも感じる。





「実は」