「ねぇ、ハル。お願い、この通り」



夏休みに入ってすぐ、詩乃が私に頭を下げてきた。



「なになに、どうしたの!?」



あまりにも必死にお願いしてくるから、何があったのかと心配になってくる。



「……実は」



詩乃は高校に入ってから、ショッピングモールの一角にあるカフェレストランでアルバイトをしている。



何回かそのお店にも行ったことがあるんだけれど、お店のメニューはどれも美味しいのはもちろん。



何よりも制服が可愛いと有名なんだ。



そして、その詩乃からのお願いって言うのが……



「えぇ、私が助っ人に!?」



なんでも、夏休み中アルバイトをする予定だった子が急に来られなくなったとかで人手不足らしい。