「ねぇねぇ、知ってる?葵くんが"あの"田中さんと付き合ってるって」


「知ってる〜。ちょっとショックなんだよねぇ」


「アンタ葵くんのこと狙ってたもんね〜」





……休み時間にて。

私、田中華子、トイレの中から出られないでいます。



いつかの教室での葵くんのビックリ発言…

そのおかげでみんなこの話題ばっかりだ。





「ていうか何で田中さん?パッとしなくない?」


「葵くんにはもっとお似合いの子がいるだろうに…」





ゔっ、分かってます。

そんなこと私だって分かってます…!



心の中でため息をつく


はぁぁ…、こんな場面に遭遇するなんて…





「えぇー…でもやっぱり信じられないなぁ」