《萩花side》



慶さんの彼女になってお家に再びお邪魔することになってから一週間が経った。


学校へはしばらく行っていない。
行ったら、たぶん連れ戻されるだろうし。


しかもラッキーなことに明日から夏休みに入るから学校は自動的に休みに入る。



「はあ、本当にラッキー!」


「…朝からなにいってんの」



隣で眠そうに布団にくるまっている慶さん。


うぅ…可愛い。


寝起きの慶さんは最高に可愛いことに最近気がついた。



「もう夏休みだから慶さんと
ずっといられるなって思って」



好きな人と過ごす時間はあっという間。

慶さんといると何をしていても楽しいと感じれるから不思議なんだよね。


恐るべし、恋のパワーってやつ。



「マジでお前、誘ってる?」


「なっ…!朝っぱらから
そんなこと言わないでよ!」


「だって、そんなかわいーこと言うのが悪い」



そういうと、ぐいっとあたしを布団の中に引き入れた。
あたしはすっぽりと慶さんの腕に包まれた。


頭の上にコツンと乗せられた慶さんの顎。
ドクンドクンと鼓動が大きくなっていく。