社長の家で実乃梨ちゃんを預かることになってから、早くも2週間経とうとしていた。


あと、もう少しで実乃梨ちゃんとバイバイ。

正直寂しいなんて思ったりもする。



「深崎、今週末みんなでどこか出掛けるか」


今は仕事も終わり、実乃梨ちゃんを寝かしつけてくれた社長が


煙草に火をつけながらそう言った。



「どこかって、どこにですか?」


「んー…遊園地とか?

もうすぐで実乃梨ちゃんを預かる期間終わるだろ?
最後の思い出作りとして」


思い出作り、か。


「そうですね、いいかもしれない。
場所はまだ未定にしてください!
実乃梨ちゃんの行きたいところに行きましょう」


どうせなら、実乃梨ちゃんが行きたいところに行きたいもん。


「そうだな、兎に角今日は寝るぞ」



あれから私たちは、一緒に寝ることになった。


最初の頃は嫌で、自分の家から布団を持ってきたらお風呂あがった頃にはなくなっていて

社長が寝付いたらソファーに行こうと思えば、なかなか社長は寝付いてくれないし。


どう足掻こうと無理なことがわかったため、無駄な抵抗はやめて一緒に寝ることにした。