―1年半後







頭上から桜が舞い散る中


私は緊張した足取りで歩いていた。



たくさんの人がざわめく中に目当ての人を見つけた。


「深雪!入学おめでとー!」


「恵麻もおめでと!」



この春、私は深雪と同じ高校に入学した。



結構偏差値高かったけど、苦労して入った高校。


桜が綺麗だし、制服も可愛いし、校舎も素敵だし…


なにより深雪が推薦で一足先に合格した高校だったから絶対受かってやる、って思えた。




「また深雪と同じ学校とか、超嬉しいんだけど……」


「私も!体育祭とか文化祭も楽しみだよね~」




私はマンガのようなキラキラした高校生活を思い描いていた。




すぐ目の前に悪夢が待ち受けているとも知らずに……。