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眠い目を擦りながらバス停への道を急ぐ。


結局昨日は、お姉ちゃんに何となく聞けなくて。


見たよー、あれが彼氏?とか、さらっと言っちゃえばいい話なんだろうけど……。


な、なんか。制服着てなかったような。スーツを着ていたような。社会人??


色々聞きたいけど、聞いちゃいけない気もして。


それに、今日のあたしには重大なミッションが課せられているわけだし……


「……っ!!!!!」


ゴスッという音と共に、鈍い痛みが背中に走る。


「たらたら歩いてると今日こそまじで乗り遅れんぞ!」


「……急いでたんだけど」


「足短けーって不幸だな」


……あたし、身長高い方なのに、そういうこと言うとかどうなのこの人。