2週間はあっという間で、
お母さんが帰国し、千尋くんのお家に来て、千尋くんのお母さんも来た。




「すず〜♡」




お母さんに思いっきり抱きしめられて、
ちょっと苦しかったけど、嬉しい。




「すずちゃん、騙しててごめんなさいね…。
千尋が変なことしなかった?」




初めて見た千尋くんのお母さん、千花さんは、もうそれはそれは美人過ぎて…。




有名ファッション会社の副社長らしい。




「全然!むしろ、たくさん迷惑かけちゃいました」




まず何と言っても、女の私に3ヶ月間部屋を貸してくれる事自体が千尋くんの優しさだった。




バカバカ言うけど褒めたり、ペース合わせてくれたり。




足怪我した時も心配してくれた。




「千尋くんも、すずが迷惑かけちゃってごめんなさい…」




「いいえ、毎日美味しいご飯作ってくれて、
すごく助かりました」




まぁ、お母さんも千花さんも、私と千尋くんが付き合ってるって事はまだ知らないんだよね。