『俺今日メールしてみる』

この和樹の言葉が離れない…

和樹はメールしたのかな?
百合とどういうメールしたのかな?

すごく気になる。

和樹に連絡すればいい事なのに、そんな事言ったら怪しまれそうだから、やめた。


明日和樹から何を聞くのだろう。

明日百合はどんな事を思うのだろう

そんな事を思いながら眠りについた…


~♪

携帯の目覚ましが鳴り響く…

いつもと同じ朝。

でもホントは全然違う朝だったんだ。


いつものように支度して、家を出る。

いつもと同じバスに乗り、
いつもと同じ時間に学校に着く。

そしていつもと同じようにクラスに向かった…



―ガラガラ・・・

相変わらず変わらないドアの音。



『おっすー優』

朝からハイテンションの歩だ。
歩は沙紀と一緒にいた。
百合はまだ来てないみたい…


『鈴木君昨日はどうだった?』

『……うん』

僕の表情が一気に曇り出す、

『どうした?』

歩達に言えなかった。

沙紀は百合に聞くかもしれない、歩は沙紀に聞くかもしれない…

でも多分それはまだ先の事。

今じゃない。



今は言えない…ごめんな、歩、沙紀。
弱虫で…。


すると、後ろから、『おはよー』と元気で明るい声が聞こえた。


この声は、百合だ。


僕は顔を下に向けた。


『百合おはよ』


『沙紀、斉藤君、鈴木君おはよ』


『おはようさん』

歩は普通に百合に挨拶うぃ返す。


『……おはよ』



僕は小さい声で挨拶をした。