結果から言えば
平日だけど泊まった。

そして、
今日は恒例化してる
莉央ちゃんと
彩葉さんを交えた
久々のお泊り会だ。

「二人に会うのは
何だか久しぶりね」

言われてみれば、
俺たちの問題で
忙しかったせいか
二人が泊まりに来たのは
久しぶりかもしれない。

『そう言えばそうだな』

先輩も此処最近の
出来事を
思い出して言った。

「そういうば、
二人とも聞いて
尚斗と悠真君
一度別れて
この間、復縁したのよ」

突然の架凜さんの
爆弾発言に二人は
俺たちをジーと見て来た。

「原因は?」

先に聞いて
来たのは彩葉さん。

俺たちはあの日のことを
省略しつつ説明した。

「相談して
くれたらよかったのに」

莉央ちゃんが
拗ねた様に
頬をプゥーっと
膨らませた。

『ごめんね……
あっそうだ、今の話
何時もの小説に
していいから
それで機嫌治してよ』

そう言ったら
パァっと顔を綻ばせて
元気になった。

「約束だよ?」

確認するように
訊いて来たのに対して
今度は先輩が答えた。

『勿論』

夕飯の後、
リビングのテーブルで
早速、書きはじめた
莉央ちゃんと彩葉さん。

書き終わったのは
日曜の昼過ぎだった。

それからは
何時も通り、
夕飯を食べて
それぞれ家に帰る。

「また来週ね」

莉央ちゃんと
彩葉さんは
此処から遠いため
少し早めに安海家を出る。

『二人とも気をつけて
帰って行って下さいね』

架凜さんと先輩と
三人で二人を見送った。

『悠真も帰るだろう?』

先輩がしょんぼりと
しながら聞いて来た。

『そうですね』

明日は月曜日。

普通に学校がある。

『もう一泊してって』

架凜さんの前で
甘えたモードに
なるなんて珍しいなぁ。

「悪いんだけど、
今日も泊まってって」

苦笑いな架凜さんにまで
頼まれてしまったら
断りようがない。

『分かりました』

しかし、
この泊まりが
先輩の生活を
大きく変えることを
俺達三人は
まだ知らなかったのだ。