琴音と舞姫が幕末へ来てから一ヶ月たった頃、二人は土方に呼び出されていた。




私は土方の部屋に入ると畳に勢いよく額をつけ、謝った。


 
「すいません!あの発句集は総司に隠せと言われたから隠していました!悪気はなかったんです!」



スッと発句集を出すと土方は光の速さで発句集を奪った。




「おまっ、いつから持ってたんだ!」




「三日程前からです....」



 
ガコンッ。




「〜〜〜〜〜〜〜〜っ」




声にならない悲鳴をあげた私を見て舞姫が笑っていた事を私は知らない。






「ゴホンッ。今日お前らを呼んだのはだな、お前らは芹沢さんを知っているか?」





「芹沢さん?誰それ?」





「芹沢鴨、壬生浪士組筆頭局長........」