テスト返しが終わりお昼になった。

今日は午前中で授業が終わった為、廊下
は帰る人やお昼を食べに食堂へ向かう人
でごった返している。

時刻は12時05分


智香と奈々と夢の3人は食堂へ向かって
いた。

夢は午後に部活がありまだ学校に残るし
私もお弁当を持って来てたから、

奈々も二人に合わせて食堂で食べていく
ことになった。

何より朝の夢の話の続きを聞かなければ
ならなかったので、食べながら話そうと
いうことで話がまとまった。



廊下を歩いている間にも、私はいろんな
人に話かけられる。


今回テストどうだった?とか、
いつも一位ですごいねなんて言ってくる
知り合い達に愛想を振りまきながら、
階段を下りて食堂がある1階に着いた。


食堂は混んでいて席がほとんど埋まって
いたけど、ちょうど窓際の4人席が空い
ている。


奈々がそこを目ざとく見つけ確保した。
イスに鞄を掛けながら、


「さて外山くんの話の続きを聞きたい
 ところだけど、まずはお昼だね。智
 ちゃん今日は…」


「うん、お弁当だよ。二人とも荷物見
 てるから行っておいで。すごい並ん
 でるよ」


「じゃあ、頼むわー、奈々行こうぜ」


二人が行列に混ざりながら食券を買いに
行くのを見届けると、智香は窓に背を向
けて席に着いた。


窓から光が射し込んでてちょっと暑い…
チッ、日焼けしちゃうじゃん。
だからこの席だけ空いてたんだ。


後頭部に熱を感じながら、智香は今朝
自分で作ってきたお弁当を開いた。