午後からの授業中も、あたしは陸真さんのあの笑顔を思い出し何度もドキドキしていた。


でも、騙されちゃダメ。


陸真さんは相手の女の子なんて誰でもいいんだから。


きっとああやって、何人もの女の子と付き合ってきたんだから。


自分にそう言い聞かせて。授業に集中する。


でも、今3兄弟の事を質問されると顔が真っ赤になってしまいそうだったので、あたしは休憩時間になるべくトイレにいることにした。


「未玲、大丈夫? お腹の調子が悪いの?」


「えへへ。ちょっとお昼ご飯食べすぎちゃった」


万結にはそう言って誤魔化しておいた。