先生の一言で

私は私を陥れた憎むべき相手と話す決意を抱いた


青くんに呼びだしてもらった


「……アンタのせいじゃないから」


誰もいない静かな放課後の教室に放たれた第一声は

沙奈先輩のものだった


「私がおかしくなっていただけ。ただの嫉妬なのにあそこまで自分がした。今でも信じられない」

「…私も大丈夫ですよ。風邪ひいたくらいだし」

「でも!…ケータイは大切…体の具合は治ったからよかったけど、私はケータイを使い物にならないくらいにしてしまった……アドレス…青とも連絡とれなくなったでしょ…?」


こんなときでも青くんの話に行く

この状況で吹き出してしまった


「…ちょっと、どうして笑うの?」

「先輩、本当に青くんが好きなんだな〜って思って」


先輩は顔を真っ赤に染めた


「でも…今回ので嫌われたから…私…」

「嫌われたっていいじゃないですか」


立場を忘れて

励ましてしまう自分...