真夜中、少年は眠っていた。


深く、深く、深い眠りだった。



少年は、


机に横たわっていた。



<―――――――――!>



しかし、



眠っていても、状況がわかる。



<――――――――――――>



少年は再び眠りに堕ちる。



その時だった。


ダンダン!



何かの音。


そして、



<頼もう!>




高らかな声が響いた。




少年は意識をそれに集中した。


それは、



真夜中の空に溶け込む漆黒の髪に、



漆黒の瞳。



更に、



漆黒のスーツを纏う、



少年だった。