不機嫌だったのが嘘みたいにいつもの木下に戻った


ご飯も一緒に食べて、帰りも一緒に帰る・・・予定だった



校門の前に見覚えのあるベンツ


「あれ?」

「どーした?」

「ちょっと待ってて」


木下をのこしてベンツに近寄る


ゆっくりサイドガラスが下がって茶色い髪が見えた


「忘れ物、届けにきた」


貴志さんだ
差し出された財布は確かに俺のだ
嬉しさが溢れる


「また、会えたね」

「あっ!もしかしてわざと忘れてったなぁ」

「だってまた会いたかったんだもん」


財布のなかには学生証明書

作戦成功♪