「無理無理無理!お願い!お願いだから戻って!」



怖い、怖すぎる!



陵に引きずり込まれ、背伸びをしなきゃ顔に水がつく。



浮き輪、欲しいよ。



「俺にくっついてろよ」



「でも……いや、蓮が……え~っと」



いや、私だったら蓮が女の子と二人きりでこんなことになってたら
あんまり嬉しくないし。



やっぱりダメじゃないかなぁ……と。



「いいから、話あんだよ」



真剣な顔をして見つめられる。



「なに……?」



眉根を寄せるその顔は、怒りと悲しみが混ざっているように見えた。