ケータイ小説 野いちご

「秘密」優しい帰り道【完】

●彼の秘密
 嫉妬






10月に入った。



文化祭の日から、

凪くんは家まで送ってくれるようになり、
お父さんに挨拶してくれて、少し絡まれてから帰って行った。

毎日毎日、手を繋いで土手を歩いて、橋を渡って……

幸せを感じていた。





10月も2週間ほど過ぎ、少し肌寒くなってきた頃、


放課後、

いつものようにベンチに座っている凪くんの後ろ姿を、校門から見てドキッとした。




ブレザー着ている........



茜に手を振って、少し走って凪くんに近づいた。



いつものように、私を見上げて笑う凪くん。


紺色のブレザー


紺地にグレーのストライプが入ったネクタイを緩ませて


長い足には濃いグレーに細かいチェックのズボン



凪くんは下を向いて肩にバッグをかけ、ゆっくりと立ち上がった。



「じゃあな、凪」



凪くんは友達に軽く手を上げて、

私の頭にポンと大きな手を乗せて私の横を通り過ぎた。




少し走って凪くんの指を掴むと、ぎゅっと手を握ってくれた。



隣りから見上げて、いつも以上にドキドキした。


ブレザー姿が、想像以上にかっこよくて......


「ん?」



土手を歩きながらずっとブレザー姿の凪くんを見つめていたら、

凪くんが、こっちを向いた。





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