ケータイ小説 野いちご

「秘密」優しい帰り道【完】

●私の秘密
 デート







「今日は早く行くのね、お昼は?」


日曜日の朝、


いつもだいたい日曜日は午後塾へ行くのに、


今日は10時に家を出ようとした私に、お母さんが声をかけてきた。


「今日は......友達、そう!友達と早めに行こうって約束していて。


お昼はお小遣いまだあるから、それでなんか買うから大丈夫」



塾の時と同じリュック。でも.....


「今日はずいぶんかわいくしてるじゃない」



「へっ???そう、かな?普通だけど。じゃあ行ってきます!」



持っているスカートの中で一番短いスカート、


持っている服の中で一番お気に入りの服、


いつも結わっている髪は下して、


自転車を駅へと走らせた。




あまりよく眠れなかった。

ドキドキして、考えすぎて、

結局、お昼ご飯も、映画もなんでもいいって思った。


凪くんと一緒なら、きっとなんでもおいしいし、なんでも楽しい。


そんなに急がなくちゃいけない時間でもないのに、


自転車のスピードを上げた。




駅の駐輪場に自転車を停めると、

勢いよくこいだせいか汗をかいてしまい、リュックからハンカチを出して額と首を拭きながら、

駅前のスタバへと急いだ。



道の反対側にスタバが見えて、信号を渡ろうとしてふと立ち止まった。



あれ、凪くんかな.....


白いTシャツの上に、黒っぽい七分袖のカーディガンを羽織って、

ベージュのパンツを履いていて、

下を向いてスマホを見ている。



信号が青になり、ゆっくりとその人に近づくと、



その人がふっと顔を上げて目が合ったから、思わず立ち止まった。




凪くん.......


















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