リーフとの出会いから数年…。
俺達は二人。
旅をしていた。


何処の国も戦争をし、豊かな国と貧しい国の小競り合いや、豊かな国同士の領地の争いなど…例を挙げればキリがなかった。


だが、そんなことは国を持たない俺達には関係のないことのように思える。


けれども、生き抜くためには仕事をして稼がなくてはならない。
戦争をしていても、そんな人間の生命の営みは変わらない。


皮肉といえば、皮肉な…そんなとこ。



そんな中、俺達が居着いたのはアルディア国最北の街『シェスカ』。


そこには、たくさんの軍人崩れが暮らしていた。

アルディアは一年程前に隣国『セルデア』と休戦協定を交わしていた。
それまで軍備だけを増強していたアルディアの軍人達は、一気に職を失い、一部の高い位の軍人達は政府に職を移した。


とはいっても、7割…8割の軍人達は職を失ったまま、国に投げ出されたのだ。