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テストが1週間後に迫った週明け。


そんな中途半端な時期に、私のクラスに転校生がやってきた。




「栗原弘樹(くりはらひろき)です。よろしくお願いしまーす」




明るい口調で、ニコッとほほ笑むかっこいい男の子。



高い背に、真っ白な肌。

きらきらした金髪、たくさんのピアス、着崩した制服。



クラスの女の子は、栗原くんを見て、大きな声でさわぎはじめる。




「うわ、チャラっ……」




私の前の席の舞香ちゃんが、顔をひきつらせて小さくつぶやいた。



先生は女の子たちをしずめると、窓際の1番うしろの席の私をみる。