ケータイ小説 野いちご

祠の鬼

知らない夢




“みてみて黎(レイ)、お花がこんなにたくさん”



腰まで届く艶やかな漆黒の髪に、翡翠の瞳。



淡い色の袿(ウチギ)を羽織った、少女。



嬉しそうに誰かに話しかけている。



その相手は誰か見えない。



ただ一つわかるのは、少女が呼んだ“黎”という名だけ。




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