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そこであたしは目が覚めた。














だめだ、この夢見るときは決まって運が悪い。この間ドブに足が嵌ったし。










……夢自体は、めちゃくちゃいい夢なんだけどなあ。







ぱさり。パジャマを脱ぎながら考える。








幼稚園時代、あの双子に散々苛め抜かれて育ったせいか、たまにあの夢を見る。









あの日はあたしの記念すべき日である。







なんてったって、デビル双子が引っ越した日だから!










あたしの家と奴らの家は母親同士仲がいいというお決まりの感じで、家が隣だった。









でも、双子のお父さんの転勤で、車じゃいけないような距離まで離れた。









思わずガッツポーズをしたかったぐらい嬉しい日だった。態度には出さなかったけど。