体育が終わって、着替え終わった私と友菜は教室に戻った。
まだ速川くんは帰ってきてないみたいだった。



体操着をカバンにしまっていると、女の子数人に囲まれた。



「ねぇ、桜本さん」



この女の子たちは………いつも速川くんの周りにいる、女の子たちだ。
クラスの中でも少し派手なグループで、私とは正反対な格好。
バッチリメイクにかるく巻いた髪に着崩した制服。



なんか……怖いな……。



「な、なんですか……?」



「あなた、最近速川くんと仲良さそうだけど、どういう関係?」



や、やっぱり速川くん関連か……。
絶対速川くんのファンに睨まれるって覚悟はしてたけど、やっぱり怖い。



「普通に……クラスメイト、です」



「速川くんに色目使ったの!?最っ低!!!」



女の子の1人が私の机を蹴った。
ビックリして、体が跳ねる。



「い、色目なんて私……使ってないです……っ」



ひぃぃぃい……っ
女の子って怖い……っ



「ちょっとアンタたち、なにしてんの?芽依はなにもしてないじゃない!」



友菜ちゃんが私の前に立つ。