『はぁ』

結城の真っ直ぐな笑顔見ながらため息つくなんて。情けないなぁ私。

ふと右を見ると真っ赤な顔した笹原がいた。

『笹原!?熱でもあるの!?』

『え。いや?そのー。。。
なんでもないから。じゃな。白雪姫』

何コイツ。


てっきり嫌味言われると思ってたのに。。。調子狂うなぁ

『じゃあ、これで決まりなっ』

大きな1人の男子の声に振り向いて、教室の視線が黒板に集中した。


〝文化祭 ダンスパーティー ペア組〟

の文字の前に目に入ったのは

シンデレラ 詩織里
王子 結城

この文字であった。。。


『うわぁぁ。最悪なんだけど。相澤とか死んでる。』

『詩織里。。。』

『璃瑠 ごめん。わかってると思うけどウチにはあんな奴眼中にないから!』

『知ってるよ?大丈夫大丈夫』

詩織里の優しい眼差しにはそう答えるしか出来なかった。

これは占いなんだから。

そう言い聞かせていた。


『おーシンデレラ!よろしくな』

『あんたとよろしくする気ないけど?』

『楽しくやろーぜ?』

結城の優しい微笑みが詩織里に向いている光景をこれ以上見たくなかったー。。。

『じゃあ、これからペア同士で話し合いな?スタートー』

本当の白雪姫なら。。。



ガシッ


『お前の相手役はお前だっつーの。』

『しゃ。。。しゃしゃはら!』

ほっぺをつねられてうまく話せない。てか離せーっ

『涙にじんでるけど?』

『ーーーっっっ。。。だって王子様が!!』

『お前分かってねーなぁ?王子様は突然現れて白雪姫にkissしてくんだぜ。一目惚れって奴だよ。』

『それが何なの?』

『いつ結城がこっち向くか分かんねーぞ?お前はまだ毒りんご食べてねーだろ。』

何それ。。。

『つまり!お前はまだ終わってねーの。終わる前に諦めるバカいるか。バーーカ』

何なのよ。。。

チビなくせに。小人なくせに。王子様じゃないくせに。

何で。。。



私が欲しかった言葉かけてくれるのよ。。。

『チビのくせに生意気なのよ!そんなの分かってるもん!』

『あぁ!?慰めてやったの俺だろ!』


コイツ、たまにはイーやつなのかもね。