翼side
翠嵐の倉庫に帰って総長専用のソファーにドカッと座る。
桜花の倉庫から帰ってきたところだ。
『はぁ…』
もはやため息しかでねぇ…
幹部たちも俺と同じ。
夜月「噂以上じゃね?」
朝陽「……みたいだね」
――――――あのとき、
紅に向けられた2つの銃口。
驚く前に銃は紅の手に移動していた。
何が起こったのか全く理解出来なかった。
紅の、
喧嘩なんて見てないのに、
目があったわけでもないのに、
感じる喪失感は一体なんなんだ。
直感で分かる、あの人には勝てないことが。
いつか、紅みたいに強くなりたい、
あの人を越えたい、
この大切な仲間とともに……