『ちょっと蓮あんたまたあたしの部屋のジャージとったでしょ!!!』
あたしは鈴宮 蘭。高校二3年生、17歳。もちろん女。
「あ〜・・・悪ィって。俺のジャージどっか行ったんだよ。蘭のならちょうどいいんだよ。兄貴のはデケーしさ。今度なんか奢るから許せって。」
こいつはあたしの双子の兄の鈴宮 蓮。なぜか私あたし達には同じDNAが流れてしまっている。
二卵生なのになぜかよく凄く似てる。と言われるあたし達。
親曰く、父さんと母さんのいいところをとったから二人共似たんだ。と。
まぁ?聞いたあたしも馬鹿だったし?
『ゼッテー許さない。つーか奢るくらいなら最初からとってくな。』
そんなあたしを見た蓮は
「・・・分かってるー。んじゃ、蘭の好きなブランドの服買ってやるからそれで許せって。」
そんな金あるんだったらジャージ買えよ。と言ってやりたいところだが、正直RUMOAの服は欲しいのでここはあえて黙っておく。
『ん、ならいいけど〜。あぁ!!!怜音兄おかえりっ!!』
あたし達のやり取りが終わった頃にあたし達の兄、鈴宮 怜音が帰ってきた。怜音兄はうちのグループの次期社長なので最近は帰りが遅い。
「あ、兄貴おかえり!」
「ただいま。ケーキ買ってきたけど食べる?」
この人ほどあたし達を理解してるひとは他にいないとおもう。

3人で夕飯が食べ終わってケーキを食べていると急に怜音兄があたしに訊ねた。
「蘭また告白けったんだって?たまにはokしてみたらどう?」
いや、どうって言われても・・・
あたしの前でどもるような人は好みから真っ先に外れる人だから。というと怜音兄は苦笑いして今度は蓮に訊ねた。
「それに対して蓮は遊んでばかりいるみたいじゃないか。」