美香は家に帰ると母親にビンタされた。
その後母親は美香を抱きしめながら泣いていた。

美香は謝ろうとしていたのに言葉にできず一緒に泣いてしまった。

それをみた3歳の弟も泣いてしまった。

父親は慌てて慰めた。


みんなの気持ちに美香はまた涙した。

「お…お父さん…」

父親は驚いた。
美香に初めてお父さんと呼ばれたからだ。

「美香…」

答えたのは父親ではなく母親だった。
美香は笑った。

「違うよー!私が呼んだのはお母さんじゃなくてお父さんだよ!ねーりゅうくん」

「ねーみかちゃん」

弟は「ねーりゅうくん」と言われると返事をする癖があった。

みんなは声を出して笑った。

美香は無事に帰宅できた。