ケータイ小説 野いちご

恐愛同級生

ストーカーの正体


結局、朝までほとんど眠ることはできなかった。

目をつぶると届いたラインの内容が頭に浮かび、どこかで誰かに覗き見されているような気がした。

自分の部屋の中にいるのに気持ちが落ち着かず、辺りをキョロキョロと見渡してしまう。

それは学校にいる間も同じだった。

今朝、翔には『昨日ラインしたのに返事なかったけど、なんかあった?』と不思議そうに聞かれた。

『疲れて寝ちゃって。ごめんね』

と心苦しく思いながら嘘をつくと、翔は『そっか』と何の疑いも持たずにポンッとあたしの頭を叩いた。

翔と結ばれて幸せな日だったはずの昨日がとても恐ろしい日になってしまった。

「莉乃、風邪でもひいた?なんか顔色悪いけど……」

昼休み。

お弁当にほとんど手を付けていないあたしに気が付き、桜が心配そうに問いかけた。

「うん。ちょっと寝不足なんだ」

「朝から元気ないし何かあったのかなって心配してたんだから。5限は体育だし、保健室で休んだら?」

「そうしようかな。心配してくれてありがとね」

桜に微笑んだ時、「あっ……!」と好未が声を漏らした。

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