ケータイ小説 野いちご

眠り姫24時

私が眠り姫になった理由

その夜、
家に着いて散々悩んだ後、
少し眠ってしまった。


気分転換に、コンビニにでも行こう。


私は服を着替え、財布を持って玄関のドアを開けた。




ガチャ。





あ。




私がドアを開けたタイミングが、
お隣さんと同じだった。


隣人と鉢合わせたのは初めてだった。




うそ…。






中年イケメン王子様。






「あれ、君」

「あ…あの!」


この瞬間、私は運命を感じてしまった。

この人なら…。

「もう、大丈夫なんですか?
そっか、お隣さんだったなんてね」

「今日は、ありがとうございました。
あの、私、あなたに聞いてもらいたいことがあって…」

「え?」


なんだか、やっかいなことに巻き込まれそうだな、嫌だなって顏してる…?


それでも私は続けた。

「あの、少しだけ、お話聞いてくれませんか?」

彼は、引いている…。

「僕、これから出るんで…急いでるんです」


嘘だぁ、
私と一緒でコンビニとかでしょ。

そのラフな格好は。

デートとか、仕事じゃ、ないでしょ。


でも、ステキ。



私は、掴まる藁を見つけたみたいに
彼のトレーナーの袖を掴んで
離さなかった。

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