『学校の怪談』と聞いて、真っ先に思い浮かぶのは何であろうか。


トイレの花子さん、段数が増える階段、動く人体模型、笑う肖像画、4時44分の怪、こっくりさん……等々。


これらをまとめて『学校の七不思議』と呼ぶならば、七つ目は不明、しかしそれを知ってしまったら――と続くのが定番か。



史倉(しぐら)市にある私立の共学校、瑚堂(こどう)学園高等学校には、『瑚堂の座敷童子』という怪談が存在している。


学校に座敷童子。意外性があるその怪談は、瑚堂学園に通う生徒や教師ならば、一度は聞いたことがあると言われるほど、その学園内ではポピュラーなものだった。