「西崎くんのことが好き、なんです……。付き合ってもらえませんか?」


「嫌。」


「っ!」


「ぜってぇ、無理。」


「……そっか……だよね。うん。……ごめん、ね? 」


目の前にいるのは、中学2年から高校2年の今まで、同じクラス4年目の西崎北斗くん。


ずっと西崎くんのことが好きで、告白したけど見事に玉砕……。


西崎くんは学校中の女の子を虜にするくらいカッコいい容姿にその魅力的な笑顔。


そして黒縁メガネ。


少し口が悪いところがあるけど、誰にも壁を作らない雰囲気が人を引き寄せる。


西崎くんと話したことは殆どないけど、ある日、転んだ小さな男の子を助けたのを見た時から、私はずっと西崎くんのことが好き。


心の中も優しい人だと知ったから。


……そんな素敵な人が私なんかを彼女に選ぶはず、ないんだ。