「ただいま。」


「おかえり!」


今日も大好きな旦那様が帰ってきた。


その時、お腹に違和感を覚える。


「この子も昴が帰ってきたって分かるんだ。」


あたしは自身の大きなお腹を撫でて、微笑む。


もうすぐ、この子の顔も見られるんだと思うと、嬉しくて仕方ない。


「妃奈!
大人しくしてなきゃ駄目だろ!」


「え?
このくらい大丈夫だよ。
それより、昴だって疲れてるでしょ?」


「俺はいいの。
男だし。
あ、もうそれは俺がやるから!」


そう言って昴は、あたしからフライパンを取り上げる。


昴はこれでふざけているつもりはない。


寧ろ真剣そのもので、あたしをソファに座らせようとする。


それが嬉しくて、あたしはニコニコ笑ってしまうのだ。





滝沢妃奈、もうすぐお母さんになります!