ーーーガンッ…
私は奴の通ろうとした通路の壁に
足を持ち上げ、通るのを邪魔した。
そして、奴をギロッと睨み付けた。
「嵩広(タカヒロ)っ!1週間前、アンタに
告白した小野坂 櫚子(ロコ)覚えてる?」
そう、奴はモテる。
そんな彼の名前は小西 嵩広。
私の幼なじみでもある。
そんな彼が何故か女の子を
簡単にふって傷付けるんだ。
「……知らねぇよ…誰だよ……。」
嵩広は無表情で別の道へいこうとした。
私は思わず嵩広の腕をつかんだ。
「ちょっと待って!あの子がどんだけ勇気
振り絞ってアンタに告白したと思ってんの!」