ウィリアムは、その夜、夢を見た。

夢の中でも暗号を解いている。

俺、そこまで思い詰めてるっけ……?

そういや期限は明日だったな。

もう1人の彼が、暗号を解くウィリアムを傍観している。

ウィリアムは、第1文と第2文を、縦に並べていた。

第1文は、書くときの自由度が低い。

アルファベットが単語ごとに分かれているからだ。



だが。



第2文は、どうだ?

ただのアルファベットの羅列。

暗号を解いているウィリアムは、第2文のアルファベットを、第1文のアルファベットの下に置いていった。



文字数は、共に16。



street right three.
AKJJJK JZECK KCJJJ

sにはA。

tにはK。

rにはJ。



(s,A)

(t,K)

(r,J)

(e,J)

(i,Z)

(g,E)

(h,C)

アルファベットの組が、現れた順に、7つ。



夢の中のウィリアムは、何かに導かれるように順調だ。