キラッ

ウィリアムの視界の端で、何かが光った。

ハンドルを勢いよく右に切る。

アクセルを踏む。

パパパパパパッ

機銃掃射。

上からだ。

アスファルトが穴だらけになって、はぜる。

「なっ何!?」

マリアはシートベルトにしがみついて叫んだ。

「見りゃわかるだろ!さっそくスナイパーのお出ましだ!」

しかも、以前とはレベルが違う。

やり手だ。

ウィリアムは、ギアを器用に捌き、さらにスピードを上げた。

対向車線には、幸い他の車は無い。